小園海斗・報徳学園

今回は報徳学園高校の切り込み隊長、小園海斗選手を紹介します!

ショートというポジションから、大阪桐蔭高校の根尾選手の陰に隠れるような印象もありますが、走攻守の三拍子が揃ったその能力は2018年のドラフトで注目されないわけがありません。

そんな小園選手のドラフトの進路や各球団の評価についてチェック!

ぜひご覧ください!

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小園海斗のスタイルを考察!打撃と守備の特徴は?

1年生の春から報徳学園高校のショートを守る小園選手。

身長178cmと決して大きくなく、見た目もやや細身に見えますが、50m5.8秒の俊足、遠投110mの強肩という体幹の強さが感じられます。

こういった走攻守が揃っている小園選手の打撃と守備の特徴について、少し掘り下げて見ていくことにしましょう。

まずは打撃面について、バッティングフォームは右足を引くオープンスタンスで構え、その右足を三塁方向に大きく振りだす独特的なバッティングフォーム。

報徳学園高校で不動の1番を任され、2017年の春センバツでは18打数9安打1本塁打、打率.500の打点5と全ての試合でヒットを打ち、また1回戦の多治見高校戦ではライトスタンドへ豪快なホームランを叩き込むパワーも見せつけました。

トップバッターで左打ちなので、小技や内野安打のイメージがあるかもしれませんが、小園選手は選球眼が良く、少し差し込まれたような打球でも球足が速く野手の間を抜けていくので、しっかりバットを振り切っている、またインパクトの後に左手でしっかり押し込めている能力の高さを持っています。

その能力はクリーンアップを打っていても不思議ではありません。

また広角に打ち分けるセンスもあり、アウトコースのボールをレフト線へ切れない打球やショートの頭を超す打球を強く打てます。

またインコースのボールもうまく巻き込むように身体を回転させ、ストレート、変化球関係なく打ち返せるので、相手投手からすれば、どこに投げても打たれるような感じがあるのではないでしょうか。

その能力は木製バットを使用する国際大会のU18野球ワールドカップ2017大会でも存分に発揮され、チームトップの14安打と打率.378をマークしました。

続いて守備面ですが、一言でいうと「攻撃型ショート」といったところでしょうか。

俊足を生かした守備範囲の広さと遠投110mを生かした強肩で、三遊間の深いあたりもアウトにしてしまいます。また春センバツでは、ショート後方のフライを帽子を投げ捨てて積極的に取りに行く姿は印象的で、何か凄みさえ感じました。

打球に対しての一歩目が早く、最短距離で打球に向かっていくので、バウンドが合わせにくい前の打球、三遊間の深い打球、ショート後方へのフライなど際どい打球に追いつけるのは本当に魅力です。

送球も安定しており、個人的にはショートに打球が飛んでいくと安心感というよりも、いい意味で期待感を抱いてしまう魅力のあるプレーヤーですね。

プロ野球でイメージをすると、小園選手と同じ右投げ左打ちの広島の田中広輔選手でしょうか。
トップバッターとして出塁率が高く、小技と大技を持ち合わせ、足も速いという広島のキーマン。

小園選手も報徳学園高校のキーマンとして、3年生最後の夏に向けて打撃、守備ともにひと回り大きくなった姿を見せてほしいと思っています。

ドラフト進路と各球団の評価

強豪報徳学園高校のトップバッターとして活躍する小園選手の今後も気になるところです。
ドラフトの進路や各球団の評価について見ていくことにしましょう。

走攻守の三拍子が揃っているショートは、センターラインを固めるうえで、どこのチームも欲しいですよね。
そんな小園選手のことを注目する球団をピックアップしていきたいと思います。

阪神

はじめに、小園選手の地元を本拠地にしている阪神。

現状のショート争いをしているのは、糸原選手、植田選手、そして二軍で調整中の北條選手と若手がズラリ。金本監督も可能性にかけ、競争をさせながら模索している感じです。とはいえ、やはり小粒感は否めません。

今でこそマルチに内野を守る鳥谷選手がショートに君臨していた時は、鳥谷選手がショートを守るだけで内野の安定感がありました。そういった意味では、鳥谷選手の後継者として小園選手はピッタリではないかと思っています。

熊野スカウトは

「内野手としてなら、根尾より小園の方が可能性があると思う。体を含め、どんどんよくなっている。スターになる素質がある」と大絶賛! また「打撃も非凡で、肩も強く足もある」

と、走攻守の良さを以前から強調されています。

将来、阪神の中心として活躍してもらいたいという、強い気持ちが伝わってきますね。

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巨人

次に巨人です。

将来の夢は「読売ジャイアンツで活躍」することという小園選手。

現状のショートは、チームのキャプテンである坂本選手が不動ですが、その坂本選手も2018シーズンで12年目。次第にベテランの域に入ってきました。

後継者はほぼいないと言っても過言ではなく、今まで坂本選手自身、調子を落とす時期はあるものの故障をしないタフさがあるので、幸いなことにチームとしてそんなに苦労してこなかったんですよね。

しかし、そろそろ後継者を考えていかないと、セカンドのような状況になりかねません。

となりますと、坂本選手のように走攻守が揃っている小園選手はまさにうってつけで、一塁への送球なら小園選手の方が見ていて安心できるのではないか、というレベルだと思っています。

益田スカウトは

「抜群だね。きょうは特に守備。打球判断が良かったね。走攻守と高校生ではトップクラス」

と高い評価をしています。

好きな選手のひとりに坂本選手をあげる小園選手。好きな選手と一緒のチームでプレーができれば、気合が入ること間違いなしですよね!

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広島

続いて広島。
小園選手が高校1年生の時から苑田スカウト統括部長が目につけている存在で、

「体の軸がしっかりしているし、いい打者はタイミングの取り方がうまい」

と好評価。

今の広島にはタナキクマルのひとり、田中広輔選手が不動のショートを守っているので、チームとして「すぐにでもショートが欲しい!」というわけではありませんが、刺激を与えることも必要ではないでしょうか。

と言いますのも、田中広輔選手のエラーの多さ。ショートという難しい守備位置からエラーが増えてしまうのは致し方ないとはいえ、2015シーズンから2017シーズンまで3年連続でリーグ最高のエラー数を見逃すわけにはいきません。そういった意味では、巨人の坂本選手も同じことが言えます。

やはりこういう時には、若手のプレッシャーというのも必要ではないでしょうか。先輩も後輩のプレッシャーがあっては、「絶対に負けられない!」という意地がありますからね。

もちろんそれだけではなく、2018シーズンの丸選手のようにケガをしてしまったとしても、チームとしてはその穴埋めができる選手が必要になります。

リスクヘッジという意味合いも含めて、田中広輔選手と同じタイプの小園選手が入団してくれれば、とても頼もしい存在になりますよね。

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ソフトバンク

そしてソフトバンク。

三遊間は阿吽の呼吸で今宮選手と松田選手が守っていますが、ポスト今宮として、または固定できていないセカンド候補として小園選手が欲しいところ。

小園選手がセカンドにハマれば、柳田選手、今宮選手でセンターラインが確立されます。

また、欲を言えば、今宮選手にはもう少し打率、出塁率を上げてほしい面もあるので、その点でバッティングセンスも期待できる小園選手は貴重な存在になりそうです。

球団は2018年のドラフト1位候補のひとりとしてリストアップしたとの情報もありますので、今後の動向に注目ですね!

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まとめ

ここまで、2018年ドラフトでの注目選手のひとり、小園選手のドラフト進路や各球団の評価、チェックについてまとめてみました。

高校生のショートで注目されているのは他に、大阪桐蔭の根尾選手や天理高校の太田選手などがいますが、走攻守の三拍子が揃っている点で小園選手も負けてはいません。

また負けん気も強く、春センバツの準決勝で敗退した時には、「永田先生のために優勝しよう」と誓い合った大会だっただけに、準決勝で4安打したことよりも負けたことへの悔しさを言葉にしていました。

負けん気の強さが自身を成長させている生粋の野球好き。今年の夏の大会、さらにその先へと小園選手の成長とドラフトの進路から目が離せませんね!